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青森県 恐山

青森県下北半島に位置する活火山「恐山」は、地獄と極楽の風景が交錯する、まさにあの世に最も近い場所とされています。恐山は標高878mの釜臥山を最高峰とする外輪山に囲まれたカルデラ湖、宇曽利山湖が存在し、その湖畔に日本三大霊場の一つ「恐山菩提寺」があります。

【恐山の歴史と伝説】

創建されたのは862年、慈覚大師円仁が夢のお告げに導かれ、開山したとされる恐山菩提寺。古くは「宇曽利山」と呼ばれていましたが、アイヌ語「ウショロ(くぼみ)」が転化し、「恐山」となりました。地元では「人は死ねば恐山に行く」と言い伝えられており、その神秘的な空気は訪れる人々を魅了してきました。

【恐山の霊場と風景】

太鼓橋を渡り、恐山の霊域に入ると、死後の世界を思わせる風景が広がります。極楽浄土を連想させる極楽浜や、硫黄臭が漂う地獄谷、荒涼とした無間地獄や血の池地獄など、恐山はまさに地獄と極楽の世界を体感できる場所です。賽の河原には風車や石積みがあり、亡くなった子供たちを弔うために両親が訪れる姿が見られます。

【イベントと霊場体験】

例年7月20日から24日に行われる「恐山大祭」や、10月上旬の連休に行われる「恐山秋詣り」では、イタコと呼ばれる巫女が死者の御霊を呼んでくれるとあって、多くの人々が列をなして参拝しに来ます。

【恐山の温泉】

恐山は1万年以上前の噴火跡であり、現在でも硫黄のにおいが立ち込める温泉が湧いています。霊場内には無料で利用できる湯小屋が4軒あり、参拝者は心身を癒すことができます。ただし、混浴や男女入替制度があるため、利用の際は注意が必要です。また、宿坊「吉祥閣」での宿泊も可能で、恐山の宿坊体験に興味がある方にはおすすめです。

【まとめ】

恐山は、地獄と極楽の風景が交錯する、まさにあの世に最も近い場所として知られています。日本三大霊場の一つである恐山菩提寺は、古くから多くの人々が訪れ、霊場体験やイベントに参加しています。また、恐山の温泉は心身を癒す場所としても人気があります。恐山を訪れた際には、その神秘的な空気を感じながら、歴史と風景、温泉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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