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島根県 出雲市

須佐大宮は、古代日本の神話が息づく出雲地方にある、延喜式内の古社で、須佐之男命(すさのおのみこと)を始めとする多くの神々が祀られています。出雲国風土記にも「この国は小さい国であるがよい処である」と記されており、須佐之男命が自らの御魂を鎮めるために、この地を選んだとされています。その歴史と神秘性は、今も多くの人々を魅了し続けています。

【歴史ある須佐大宮】古代からの信仰を受け継ぐ神社

須佐大宮は、古くから朝廷や武将からも敬愛されており、延喜式神名帳にも記載されています。松平松江藩時代には、一社一例国主守護之社として崇敬されていました。明治時代には郷社、県社、国幣小社に列せられ、戦後は別表神社として現在に至っています。

【須佐国造家】古代日本の国造制度を受け継ぐ家

須佐大宮には、須佐国造家(大宮司家)が存在し、古代日本の国造制度を受け継いでいます。須佐能袁命が足摩槌命・手摩槌命を須佐の宮地を護る稲田首(いなたのおびと)として祀り、その後、成務天皇の時代に国造に任じられたことから、須佐国造家が始まりました。現在の当主は、第78代須佐雲太郎建紀氏です。

【岩政信比古の説】須佐神社こそが須佐能袁命の真の本宮

岩政信比古は、須佐神社が須佐能袁命の真の本宮であるとの説を唱えています。各種古文書を徴することで、須佐神社が須佐能袁命の御本宮であることが証明されているという考えがあります。

【御祭神】須佐大宮では以下の神々が祀られています。

  1. 須佐能袁命〈須佐之男命〉(すさのをのみこと)
  2. 稲田比売命 (いなたひめのみこと)
  3. 足摩槌命 (あしなづちのみこと)
  4. 手摩槌命 (てなづちのみこと)(須佐家の祖神)

これらの神々は、古代日本の神話に登場する神々であり、須佐大宮の歴史と神秘性をより深く感じさせてくれます。

【神宝】

須佐大宮には、古文書や古器が数多く保存されており、その中でも特に注目すべきものがいくつかあります。天文二十一年壬子年に尼子民部少輔晴久が奉納した「兵庫鎖の太刀」は、稀世の珍品であり、大正元年に重文に指定されています。また、左甚五郎作と伝えられる「獅子頭」や、足利義政が奉納したと伝えられる鎌倉時代の春日製作の舞楽面「納曽利(なそり)」などが所蔵されています。

須佐大宮は、古代日本の歴史や神話が息づく神秘的な場所であり、多くの人々がその魅力に引き寄せられています。須佐之男命の御魂が鎮められたとされるこの地を訪れ、その歴史と神秘性に触れることで、古代日本の神々の力を感じることができるでしょう。須佐大宮を訪れることで、日本の神話や歴史に思いを馳せる時間を過ごすことができることでしょう。

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