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色彩豊かな異文化の旅:松山智一展「FIRST LAST」

桜が散る4月下旬、東京・麻布台ヒルズギャラリーで開催中の松山智一展「FIRST LAST」を訪れました。ニューヨークを拠点に活動する松山にとって、日本初の大規模個展となる本展には、約40点の多彩な作品が集結し、7つの章立て(屋外展示も含む)で構成されています。会場に足を踏み入れた瞬間から、全身を包み込むよう...

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ジブリの魔法と革の芸術が交差する:ロエベ「クラフテッド・ワールド展」

はじめに 2025年4月26日、原宿で開催中のロエベ「クラフテッド・ワールド展」に足を運びました。ロエベ史上初となる大規模展覧会は事前予約制・入場無料とあって大人気で、会場内は多くの来場者で賑わっていました。私自身、ロエベもスタジオジブリ作品も大好きなので、会場に入る前から期待で胸が高鳴ります。入り口からロ...

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『Two Paintings』で出会う、記憶と再生──アンゼルム・キーファー展レビュー

— 二条城「ソラリス」と映画『アンゼルム』を経て、二つの絵と向き合う時間 — はじめに:二つの絵との静かな対話を求めて 京都・二条城で開催中の大規模展「アンゼルム・キーファー:ソラリス」で味わった圧倒的な体験が、まだ記憶に新しく残っています。歴史ある空間に響く崩壊と再生のイメージに心揺さぶられ、作品世界に深...

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江戸の魂、令和に響く 『浮世絵現代』が描く美の系譜

先日、上野の東京国立博物館・表慶館で開催中の特別展「浮世絵現代 Ukiyo-e In Play」に行ってきました。表慶館は明治時代創建の重厚な洋風建築で、そこに足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたような不思議な感覚に包まれました。江戸時代から受け継がれてきた木版画の技術と、現代アーティストたちの感性が...

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【大阪・関西万博2025|初日体験記・後編】

― 世界をめぐる空間体験 ― フランス館で見た未来のエレガンスと、嵐のなかの夕日 はじめに:アートと建築を追って、次に向かったのは「世界の感性」 シグネチャーパビリオンで“いのち”や“静けさ”と対話したあと、足を向けたのは、各国がそれぞれの文化と美意識を空間化した海外パビリオン群。 アートと建築が好きな私に...

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【大阪・関西万博2025|初日体験記・前編】

― アートと建築に導かれて ― シグネチャーパビリオンで見つけた「いのち」の共鳴 はじめに:突然の衝動、それは“はじまりの日”への直感 「行こう」と決めたのは、たった一週間前。大阪・関西万博の開幕日。偶然とは思えないタイミングで、初日の9時開場チケットを手に入れることができました。 当日、夢洲駅に着いたのは...

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Undo, Redo わたしは解く、やり直す │ 国立国際美術館

コレクション2 記憶と身体のあいだにたちすくむ、静かなアートの対話 はじめに:やり直しではなく、見つめ直すということ 「Undo(取り消す)」と「Redo(やり直す)」——このふたつの言葉は、コンピュータ上の操作のように簡単にできるものではありません。けれども、私たちの人生や記憶、そして身体や関係の中にも、...

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【ノー・バウンダリーズ展|国立国際美術館】

― 境界を超えて“生きていること”を見つめ直す、現代美術の最前線 はじめに:ボルタンスキーの記憶とともに、美術館へ向かう 大阪・中之島の国立国際美術館で開催中の特別展「ノー・バウンダリーズ」。そのテーマは、現代社会に存在するさまざまな“境界”。国や民族、ジェンダー、記憶、時間、制度――。私たちは日々、目に見...