
京都・祇園祭 後祭宵山 2025 — 提灯の海を歩き、11基の山鉾と出会う夜
祇園祭と八坂神社 祇園祭は、京都・八坂神社の祭礼であり、日本三大祭の一つに数えられます。起源は平安時代の869年、都で疫病が流行した際に、その鎮静を祈って行われた「御霊会(ごりょうえ)」が始まりです。八坂神社の御祭神・素戔嗚尊(スサノオノミコト)は、古来より厄除け・疫病退散の神として信仰され、祇園祭はその御...
祇園祭と八坂神社 祇園祭は、京都・八坂神社の祭礼であり、日本三大祭の一つに数えられます。起源は平安時代の869年、都で疫病が流行した際に、その鎮静を祈って行われた「御霊会(ごりょうえ)」が始まりです。八坂神社の御祭神・素戔嗚尊(スサノオノミコト)は、古来より厄除け・疫病退散の神として信仰され、祇園祭はその御...
2025年7月23日、私は祇園祭の熱気渦巻く京都の中心部から洛北へと足を延ばしました。四条通の人混みや山鉾の音色が次第に遠ざかる中で迎えてくれたのは、「しょうざん 峰玉亭」。あの瞬間から、私の心は静謐な余韻に包まれ、まるでひそやかな祈りの中に身を置くような感覚に変わっていきました。 今年は特別な年でした。峰...
― 世界をめぐる空間体験 ― フランス館で見た未来のエレガンスと、嵐のなかの夕日 はじめに:アートと建築を追って、次に向かったのは「世界の感性」 シグネチャーパビリオンで“いのち”や“静けさ”と対話したあと、足を向けたのは、各国がそれぞれの文化と美意識を空間化した海外パビリオン群。 アートと建築が好きな私に...
― アートと建築に導かれて ― シグネチャーパビリオンで見つけた「いのち」の共鳴 はじめに:突然の衝動、それは“はじまりの日”への直感 「行こう」と決めたのは、たった一週間前。大阪・関西万博の開幕日。偶然とは思えないタイミングで、初日の9時開場チケットを手に入れることができました。 当日、夢洲駅に着いたのは...
― 御室桜と静けさに出会う、満開の午後 ― はじめに:静かな庭から始まる、春の締めくくり 醍醐寺、清水寺と桜を巡ったこの日。最後に向かったのは、京都・御室に佇む世界遺産、仁和寺(にんなじ)。春の終わりにして、満開の桜に出会えることで知られる、まさに“季節のフィナーレ”にふさわしい場所です。 境内に入ってまず...
― 散りゆく春と、世界が集まる舞台で ― はじめに:雨が洗った桜のあとで 2025年4月11日。前日に降った雨は、京都の桜を少しだけ削ぎ落としながらも、そのひとひらひとひらにかえって清らかな光を与えていました。 醍醐寺の静けさに心を整えたあと、私は京都を象徴するもうひとつの桜の舞台――清水寺へと向かいました...
― 散ることの美しさを知る春の旅 ― はじめに:雨上がりの静けさに誘われて 春の終わりは、ある日ふいに訪れる。 2025年4月11日。前夜の雨で少しばかり花が散っていたとはいえ、京都・醍醐寺に向かう朝の空気はどこか清らかで、静かに季節の移ろいを告げていました。 千年以上の時を刻む古刹、醍醐寺(だいごじ)。豊...
春が訪れるたび、心がふわりと軽くなる。柔らかな陽射し、優しく吹く風、そして空を染めるように咲き誇る桜。そのどれもが、忙しない日常をほんの少しだけ忘れさせてくれる。2025年4月5日、そんな春の一日を過ごしたのが、神奈川県にある歴史の城「小田原城」だった。 この日、小田原の空は晴れ渡り、まさに桜日和。遠くから...
9日間だけ開かれる、“春の扉” 春の東京は、桜が街に命を吹き込むように咲き誇り、人々の記憶にそっと花びらを落としていきます。中でも、「皇居乾通りの一般公開」は、一年のうちわずか数日間だけ開かれる、特別な桜体験。 今回はその皇居乾通りを中心に、千鳥ヶ淵、靖国神社、新宿御苑と、都内屈指の花名所をめぐりながら、2...
はじめに 2025年3月16日、長崎県壱岐市を訪れ、島の自然美と歴史的スポットを巡る旅を楽しみました。当日は曇り空で時折小雨が降る天候でしたが、その静寂な雰囲気が各地の魅力を一層引き立てていました。 見どころ 猿岩(さるいわ) 壱岐市郷ノ浦町新田触に位置する猿岩は、黒崎半島の先端にそびえる高さ約45メート...