絶景

art

雨に映る光の宮殿 ― 迎賓館赤坂離宮ライトアップ2025

2025年10月4日、土曜日。生憎の雨模様の東京・赤坂。けれどその夜、雨粒が作り出した光の反射が、迎賓館赤坂離宮をいっそう幻想的に輝かせていました。 ◆ 迎賓館赤坂離宮とは 迎賓館赤坂離宮(げいひんかん あかさかりきゅう)は、明治42年(1909年)に東宮御所として建設された、日本唯一のネオ・バロック様式の...

art

瀬戸内国際芸術祭2025 最終回『豊島』静けさと記憶が交差する島で

導入 訪問日:2025年8月17日会場名:豊島(瀬戸内国際芸術祭2025・夏会期/全9回シリーズ最終回) 9回にわたって綴ってきた瀬戸内国際芸術祭2025の記事も、いよいよ今回が最終回となる。最後の訪問地に選んだのは、私にとって特別な意味を持つ豊島だった。2022年に初めて巡った際、豊島美術館で感じた「時間...

art

小豆島|瀬戸内国際芸術祭2025 第7回:夕暮れの島で出会ったアート

導入 2025年8月16日の夕方から翌朝にかけて、小豆島を訪れました。夏会期中の滞在は短時間ではありましたが、瀬戸内国際芸術祭の作品をいくつか巡り、深い印象を受けました。2022年には丸2日かけて島内を回った経験があるため、今回は「限られた時間で、心に響く作品を味わう」という特別な視点での訪問となりました。...

art

直島④|瀬戸内国際芸術祭2025 第6回:安藤忠雄建築の集大成、直島の美術空間を巡る

はじめに 2025年8月16日午後。ANDO MUSEUMと直島新美術館を巡った後、私は直島の「核」ともいえるエリアへと向かいました。ここには、安藤忠雄の建築を舞台に世界的なアーティストの作品が常設される、直島の象徴的な場所があります。《ベネッセハウス ミュージアム》《李禹煥美術館》《地中美術館》《ヴァレー...

art

直島②|瀬戸内国際芸術祭2025 第4回:護王神社と杉本博司の「時の回廊」

はじめに 2025年8月16日、直島二日目。私は、長年惹かれ続けてきた杉本博司の作品世界を辿る一日を過ごしました。家プロジェクトの要である護王神社《Appropriate Proportion》、そして《杉本博司ギャラリー 時の回廊》。「江之浦測候所」や「本歌取り 東下り」など各地で作品を見てきた体験が、直...

art

直島①|瀬戸内国際芸術祭2025 第3回:赤かぼちゃからRing of Fireまで、直島の真髄を歩く

はじめに 2025年8月15日。瀬戸内国際芸術祭の旅は、いよいよ直島に入りました。直島は「現代アートの聖地」と呼ばれる島で、芸術祭だけでなく普段から多くの人々を惹きつけています。今回の記事はシリーズ第3回。訪れたのは《赤かぼちゃ》をはじめとする象徴的な作品群、銭湯「I♥湯」、家プロジェクト、そ...

Trip

徳島阿波踊り2025 ― 街全体が踊る、魂を揺さぶる夏祭り

はじめに 2025年8月、私は初めて徳島の阿波踊りを訪れました。観覧したのは そして演舞場を出れば、町中が鳴り物の音と熱気に包まれ、まるで徳島全体が踊っているようでした。この記事では、阿波踊りの歴史から実際に観た演舞までを紹介しながら、初めての体験で心が震えた瞬間をお伝えします。 阿波踊りとは? ― 400...

Trip

【大阪・関西万博2025|初日体験記・後編】

― 世界をめぐる空間体験 ― フランス館で見た未来のエレガンスと、嵐のなかの夕日 はじめに:アートと建築を追って、次に向かったのは「世界の感性」 シグネチャーパビリオンで“いのち”や“静けさ”と対話したあと、足を向けたのは、各国がそれぞれの文化と美意識を空間化した海外パビリオン群。 アートと建築が好きな私に...

Trip

【仁和寺、遅咲きの春に包まれて】

― 御室桜と静けさに出会う、満開の午後 ― はじめに:静かな庭から始まる、春の締めくくり 醍醐寺、清水寺と桜を巡ったこの日。最後に向かったのは、京都・御室に佇む世界遺産、仁和寺(にんなじ)。春の終わりにして、満開の桜に出会えることで知られる、まさに“季節のフィナーレ”にふさわしい場所です。 境内に入ってまず...

Trip

【清水寺、桜と人が出会う場所】

― 散りゆく春と、世界が集まる舞台で ― はじめに:雨が洗った桜のあとで 2025年4月11日。前日に降った雨は、京都の桜を少しだけ削ぎ落としながらも、そのひとひらひとひらにかえって清らかな光を与えていました。 醍醐寺の静けさに心を整えたあと、私は京都を象徴するもうひとつの桜の舞台――清水寺へと向かいました...