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鳥取県 米子市

大神山神社は、中国地方の最高峰であり、独立した優美な山容を持つ大山に鎮座しています。大山は古くから神の宿る山として、地元の人々や海を渡ってきた人々から信仰を集めてきました。今回は、その歴史と由緒に触れながら、大神山神社の魅力をご紹介します。

まずは大神山神社の由緒について。御祭神は、大穴牟遅神(命)が本社に、大己貴神(命)が奥宮に祀られています。大己貴神は、大山を根拠地として国土経営の計画を立てられたとされており、神聖な場所としての重要性が窺えます。

大山は、八世紀(奈良時代)前半に編纂された「出雲国風土記」にも登場し、国引きの際に伯耆国の大神岳として言及されています。平安期以降には「大山」と呼ばれるようになりました。大神山神社の創建時期は不詳ですが、大山において中腹に遥拝所を設けたのが始まりとされています。

その後、平安期に入り仏教が伝来すると、神仏習合の時代が訪れました。僧侶は大神山神社の御祭神である大己貴命に地蔵菩薩を祀り、大智明権現の名で神仏を共に崇めるようになります。平安鎌倉期には多くの寺院が建てられ、盛んな時代を迎えました。

しかし、奥宮は冬季の奉仕が困難な場所であったため、冬宮と夏宮が設けられるようになりました。その後も時代の変遷によって様々な場所に移転が行われ、現在の大神山神社本社が誕生しました。

神仏習合の時代は長く続きましたが、明治時代に入ると神仏分離令が出され、大神山神社本社と奥宮が純然たる神社となりました。地蔵菩薩は大日堂に移され、現在の大山寺になっています。

大神山神社は、古来より自然信仰・山岳信仰の山として、また神々・祖霊のお集まりになる神山として崇められてきました。現在でも、この地方に災害が少ないのは大山さんのおかげと言って、多くの人々が大山に向かって手を合わせています。

大神山神社は、その歴史と神秘に包まれた雰囲気で、訪れる人々に心の安らぎを与えてくれます。大山の美しい自然に囲まれながら、神々の宿る神社を訪れて、日常の喧騒から離れた特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。大神山神社で、心と体をリフレッシュしましょう。

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