2024年11月1日から2025年2月2日まで、東京・麻布台ヒルズで「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」が開催中です。この展覧会は、ポケモンと日本の伝統工芸が織りなす、斬新で魅力的なアート体験ができる特別なイベントとして注目されています。ポケモンが、工芸の手法によって表現されると、私たちが親しんできたキャラクターたちがどのように新しい表情を見せるのか、一足踏み入れるだけでその芸術性の高さに驚かされます。

伝統と現代の融合 ― 工芸作家が生み出すポケモンの新たな姿

今回の展示には、陶磁、漆工、金工、染織、ガラスなど、さまざまな工芸分野で活躍するアーティストたちが参加しています。人間国宝から若手まで約20名の作家が集い、ポケモンのキャラクターやその技を工芸の手法で再解釈した80点に及ぶ作品を展示しています。東京会場ではさらに、新たに制作された新作も初公開されており、吉田泰一郎氏が手がける全長約2メートルの圧倒的な存在感を持つ《ミュウツー》は必見です。

また、植葉香澄氏による《蔦唐草文ジュペッタ》や桑田卓郎氏によるカラフルでユニークなピカチュウモチーフの作品群も目を引きます。特に、桑田氏の作品は576枚ものタイルを使った大規模なインスタレーションで、訪れる人を圧倒します。

展示テーマ ―「すがた」「わざ」「くらし」三部構成で描くポケモンの魅力

この展覧会では、「すがた」「わざ」「くらし」の三つのテーマでポケモンの多様な魅力が表現されています。

• すがた：キャラクターのしぐさや佇まいを、陶磁器や染織、金属細工などの工芸手法で表現した作品群です。ポケモンたちが伝統工芸のフィルターを通してどのような姿を見せるか、一点一点が見どころです。
• わざ：ゲーム内の技や進化の瞬間を表現した作品が展示されています。工芸という視覚的な手法で技が表現されることで、いつもとは異なる臨場感や躍動感が生まれています。
• くらし：普段の生活に溶け込むポケモンをテーマに、器や着物、帯留など、日常使いができる工芸品にポケモンの要素を取り入れた作品群が展示されています。美しい着物や趣のある器など、日常生活が少し華やぐようなアイテムが揃い、鑑賞者の目を楽しませます。

国内外を巡回してきた展覧会、ついに東京での開催

この「ポケモン×工芸展」は、2023年に石川県金沢市での国立工芸館での初開催を皮切りに、ロサンゼルス、滋賀、静岡といった国内外を巡回してきました。そして今回、東京・麻布台ヒルズでの開催を迎え、東京会場でしか見られない新作も披露されています。さらにこの後も、2025年には愛知や青森、長崎といった地域でも巡回が予定されており、各地で新しい作品が加わり、会場ごとに異なる展示内容が楽しめるのも特徴です。

見どころ満載の関連イベント

展覧会に合わせ、麻布台ヒルズ内ではポケモンのスタンプラリーやコラボスイーツが楽しめる特別なイベントも開催中です。スタンプラリーでは、会場内の各ポイントでスタンプを集めると、限定のホログラムステッカーがもらえる特典が用意されています。また、麻布台ヒルズ内のカフェでは、ピカチュウやイーブイなどのキャラクターをモチーフにしたコラボスイーツが販売されており、展覧会と合わせて楽しむことができます。

開催概要

会場：麻布台ヒルズ ギャラリー（東京都港区虎ノ門）

期間：2024年11月1日～2025年2月2日

アクセス：東京メトロ日比谷線「神谷町駅」直結

まとめ

「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」は、ポケモンの世界と日本の伝統工芸が融合し、新たな価値を生み出す場です。訪れるたびに新たな発見と感動があり、ポケモンファンだけでなく、日本の工芸に興味がある方にもぜひ足を運んでいただきたい展覧会です。