【梅宮神社】「梅の香りと神話が語り継がれる魅力溢れる神社:梅宮神社」
京都府 梅宮神社
梅宮大社(うめのみやたいしゃ)は、京都市右京区にある神社で、梅の名所として有名です。初春には、梅の香りが境内に充満し、訪れる人々を魅了します。また、名門氏族「源平藤橘(げんぺいとうきつ)」の一つ、「橘氏(たちばなうじ)」の氏神としても知られています。さらに、境内でのんびり暮らす猫たちが話題を呼び、有名な動物写真家・岩合光昭(いわごうみつあき)さんも訪れたことがあるそうです。
【梅宮大社の歴史】
梅宮大社の正式な創建時期は不明ですが、一説によると奈良時代には既にあったとも言われています。その歴史は1300年以上にも及ぶ可能性があります。元々は京都南部の山奥にあった神社でしたが、平安時代に嵯峨天皇の皇后であった橘嘉智子(たちばなのかちこ)によって現在の地に移されました。そして、二十二社(にじゅうにしゃ)の一つにも選ばれるほど、時の朝廷から特別視された神社でした。
【梅宮大社の主祭神・大山祇神と天甜酒】
梅宮大社を訪れる際には、「大山祇神(オオヤマツミ)」と「天甜酒(あまのたむざけ)」という言葉を知っておくといいでしょう。大山祇神は、この神社の主祭神であり、日本の創造神・伊邪那岐命(イザナキ)と伊邪那美命(イザナミ)が神産みの際にもうけた神様の一人です。大山祇神は、山や自然に関わりが深く、「酒解神(さけとけのかみ)」というお酒の神様としても知られています。
【大山祇神とお酒の神様の関係】
山の神様である大山祇神がなぜお酒の神様でもあるのか、その理由には面白いエピソードがあります。それは、大昔の日本神話の時代に遡ります。
大山祇神には、木花咲耶姫(コノハナノサクヤビメ)という美しい娘がいました。彼女は大山祇神の目に入れても痛くないほど可愛がられていたと言われています。そんな彼女が結婚をすることになり、その相手は天孫降臨(てんそんこうりん)で有名な瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)でした。
しかし、ニニギノミコトは素晴らしい神様である一方で、女性にだらしないチャラ男な神様としても知られていました。その証拠に、彼は木花咲耶姫の姉である磐長姫(イワナガヒメ)もお嫁に迎えたものの、容姿に不満を抱いて送り返してしまったという話が伝わっています。
そんなニニギノミコトとの結婚を控えた木花咲耶姫を心配した大山祇神は、娘を守るために「天甜酒(あまのたむざけ)」という神秘のお酒を作りました。このお酒を飲むと、どんなチャラ男も忠実で誠実な夫に変わるという力があったそうです。そして、木花咲耶姫は無事にニニギノミコトと結婚し、彼もまた誠実な夫となりました。
このエピソードから、大山祇神はお酒の神様としても親しまれるようになりました。梅宮大社では、大山祇神が作ったとされる「天甜酒」をお神酒として振る舞っているそうです。訪れた際には、ぜひこのお酒を味わってみてください。
梅宮神社は、梅の名所としての魅力はもちろん、歴史や神話にまつわるエピソードが豊富にある神社です。また、境内でのんびりと暮らす猫たちと触れ合うこともできます。京都にお越しの際には、ぜひ梅宮神社を訪れて、その歴史や魅力を自分の目で確かめてみてください。初春の梅の花が咲き誇る頃はもちろん、四季折々の風情を楽しむことができます。また、梅宮神社周辺には、古い町並みや風情ある喫茶店、地元の名物料理を楽しめるお店もたくさんありますので、散策しながらその魅力を満喫してみてください。
【まとめ】
梅宮神社は、梅の名所であるだけでなく、古い歴史や神話、猫たちとのふれあいなど、さまざまな魅力を持つ神社です。京都を訪れる際には、ぜひ梅宮神社を訪れて、その魅力を堪能してください。
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