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奈良県 吉野郡

奈良県十津川村にある玉置神社は、聖地・熊野三山の奥の宮として知られています。標高1000m級の山に鎮座し、呼ばれるときだけ辿り着けるとも言われている神秘的な場所です。日本最古の神社であるとされ、その歴史は紀元前37年にまで遡ります。

玉置神社には、日本で最初に現れた国常立命(くにとこたちのみこと)をはじめ、伊邪那岐命、伊邪那美命が合祀されています。皇族の悪魔祓いが行われることで有名で、「悪魔退散」のご利益が得られるのは全国でも稀です。

末社・玉石社には、大己貴命(おおなむぢのみこと)が奉斎されており、玉置神社の基となった霊験あらたかな社です。社殿を設けず、地面に敷かれた玉石を御神体として崇める古代の参拝様式が残っています。

境内には、樹齢3000年を数える神代杉をはじめ、荘厳な巨木が群生しています。その美しさは、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されるほどです。

玉置神社は、日本最古の神社であるだけでなく、岐阜の位山や木曽の御嶽山(里宮)、伊勢外宮などと並んで重要な場所に祀られています。また、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)神と伊弉册尊(いざなみのみこと)神が日本の国を創り上げ、玉置神社に祀られています。

2004年には、「紀伊山地の霊場と参詣道」がユネスコの世界遺産に登録され、大峯奥駈道が通る霊場として認定されました。玉置神社の台所・社務所は国の重要文化財に指定されており、由緒ある神社です。

初夏には、境内に咲く石楠花(しゃくなげ)が見事で、参道から境内まで石楠花が連なる様子は、まるで花の絨毯のようです。そのため、花の名所としても多くの参拝客が訪れます。

また、境内には天然記念物に指定されている老巨杉群(神代杉・常立杉・磐余杉・大杉など)が叢生しています。樹齢3000年とされる御神木は、清浄な空気と荘厳な雰囲気が漂い、まるで太古の世界へ誘われるような感覚に包まれます。

玉置神社は、その神秘的な雰囲気とパワーを持つ神々、そして美しい自然に囲まれた場所として、多くの人々にとって特別な存在です。呼ばれるときだけ辿り着けるという言い伝えがあることから、訪れる際には心の準備を整え、敬意を持って参拝することが大切です。

日本最古の神社である玉置神社を訪れることで、神々の力を感じるだけでなく、日本の歴史や文化に触れることができます。是非、一度足を運んでみてください。

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