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岐阜県 南宮大社

南宮大社は、古い神話の中で伊勢神宮の天照大神の兄神にあたる金山彦命を祀っています。神武天皇東征時、金鵄によって神通力を示されたことから、美濃国府中に祀られました。後に美濃仲山麓に遷座され、南宮大社と呼ばれるようになりました。

御神位は古くから高く評価され、延喜式の神名帳では美濃国内の39座のうち、国幣大社として名神祭に列せられました。平将門の乱や安倍貞任追討の神験で、正一位勲一等の神位勲等を極め、鎌倉時代から戦国時代にかけて、源氏や北条氏、土岐氏などの武将から崇敬されました。

現在の社殿は、関ケ原合戦後に兵火で焼失し、美濃国民の熱い願いと春日局や竹中伊豆守の尽力で、寛永19年に徳川家光公によって再建されました。以降、歴代将軍は朱印状を捧げて安堵し、51年毎の式年遷宮も行われてきました。

南宮大社の豪華で壮麗な朱塗りの社殿は、「南宮造り」と称される名建築で、御神威を象徴しています。寛永御造営の棟札をはじめ、造営文章623冊が蔵されており、神仏判然令によって移築された堂塔も含め、全国的に貴重な史料として重要文化財に指定されています。

南宮大社は美濃国一宮であり、金の神の総本宮として、古くから多くの人々に崇敬されてきました。その歴史と神秘に触れ、心が清らかになることでしょう。

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