“真実”に触れる静謐な空間へ──アダム・ルハナと土田ヒロミが語る「人間性」
はじめに|八竹庵の“時の静寂”で、ふたつの「人間性」と出会う 京都の春を彩るKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025が開幕。私は開幕初日に、八竹庵(旧川崎家住宅)を訪れました。会場に一歩足を踏み入れた瞬間、空気の密度が変わるような、静謐な空間が広がっていました。 この場所では、パレスチナ系アメリカ...
はじめに|八竹庵の“時の静寂”で、ふたつの「人間性」と出会う 京都の春を彩るKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025が開幕。私は開幕初日に、八竹庵(旧川崎家住宅)を訪れました。会場に一歩足を踏み入れた瞬間、空気の密度が変わるような、静謐な空間が広がっていました。 この場所では、パレスチナ系アメリカ...
はじめに|開幕初日、“京都の鼓動”に触れた日 2025年4月12日、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025が開幕しました。 その初日、私は京都新聞ビルを訪れ、**フランス出身のアーティストJRによる「クロニクル京都 2024」**の展示を目にしました。 朝の光が差し込む1階ロビー、少し肌寒く静か...
― 二条城に響く、崩壊と光の記憶 ― はじめに:静かに期待を抱いて、あの世界へ 昨年、表参道で観たアンゼルム・キーファーの《Opus Magnum》に心惹かれ、それ以来、彼の作品が記憶の中で静かに燻り続けていました。 そんな折、京都・二条城で新たな展覧会『SOLARIS』が開催されると知り、「今回はどんな風...
― 御室桜と静けさに出会う、満開の午後 ― はじめに:静かな庭から始まる、春の締めくくり 醍醐寺、清水寺と桜を巡ったこの日。最後に向かったのは、京都・御室に佇む世界遺産、仁和寺(にんなじ)。春の終わりにして、満開の桜に出会えることで知られる、まさに“季節のフィナーレ”にふさわしい場所です。 境内に入ってまず...
― 散りゆく春と、世界が集まる舞台で ― はじめに:雨が洗った桜のあとで 2025年4月11日。前日に降った雨は、京都の桜を少しだけ削ぎ落としながらも、そのひとひらひとひらにかえって清らかな光を与えていました。 醍醐寺の静けさに心を整えたあと、私は京都を象徴するもうひとつの桜の舞台――清水寺へと向かいました...
東京オペラシティで開催された 「タナ・アイル」 は、今津景が描くインドネシアの自然、文化、歴史をめぐる壮大な展示です。タイトルの 「タナ・アイル」 はインドネシア語で「大地と水」を意味し、インドネシアという土地が持つ多様な文化や自然環境、そしてそこに潜む 搾取と再生のサイクル をテーマとしています。 展示は...
UESHIMA MUSEUM ANNEXで開催された今津景の個展を訪れてきました。私はこれまでにも彼女の作品に魅了されてきましたが、今回は特に 「生き残る / Survivor」 という圧倒的な存在感を放つ作品が忘れられません。この個展では、インドネシア移住前後の代表作が一堂に会し、彼女の作風がどのように進...
福岡市美術館のコレクションハイライト展を訪れました。特に注目していたのは「コレクションハイライト⑦」。このセクションでは、現代アートの巨匠から新進気鋭のアーティストまで幅広く展示されており、特に印象に残ったのは、塩田千春、インカ・ショニバレCBE、アンゼルム・キーファー、アニッシュ・カプーアの作品です。 塩...
WHAT MUSEUMで開催中の「Collecting? Connecting?」展は、T2 Collectionが収集してきた現代アート作品をもとに、「アートを収集すること」と「アートが人とつながること」の関係を探る展覧会です。多様なアーティストの作品を通じて、アートがどのように人々の記憶や感覚と結びつき...
序章:ファンタジーの力とは 「ファンタジーの力」とは、現実を超えた想像力が生み出す新たな世界観のこと。この展覧会では、日本画の巨匠・川端龍子と、高橋龍太郎コレクションを代表する現代アーティストたちの作品を通じて、ファンタジーが持つ魅力を探ります。過去と現在が交差し、異なる時代のアートが響き合う展示構成になっ...